Sugar
ものすごいスピードで発展し、私たちの仕事や生活に浸透しているAI。前編に登場するのは、AIを活用してコンペに取り組んだというSugar(仮名)さん。得意なこと/苦手なこと/注意が必要なことはイロイロあるけれど…AIにこっそり相談しているダンサーって、意外と多いのかもしれません――。
●きっかけは曲選び!「コンペで勝てる曲を教えて」と聞いてみたら…
―ベリーダンス暦は約10年。
今年、とあるコンペのアマチュア部門ではじめて<優勝>することができました!
これまでさまざまなコンペに挑戦してきましたが良くても入賞止まり…予選落ちも多く伸び悩みを感じていたこともあって、今回は<生成AI>による客観的な分析や新しい発想を取り入れてみたことも功を奏したように思います。
…といっても、最初は遊び感覚ですよ。
コンペで踊る曲を探しているとき、ふと「AIなら何て答えるだろう?」と興味が沸いて何気なく質問してみたら、おススメされたなかに、それまでは知らなかったお気に入りの一曲に出会えたんです。
アラブ音楽ってCDは入手しずらいし、サブスクだと逆に選択肢が多すぎてなかなか選べない! 毎回苦労する<コンペの曲選び>が一時間足らずで済んだのは、膨大な情報を分析/処理するのが得意なAIならではだと思いました。
―AIは人間とは違うので、
精度の高い回答を手に入れるには
・背景
・目的
・参照データ
etc.の判断材料をチャットに入力して指示(以下、プロンプト)する必要があります。
私の場合、まずストレートに
●コンペに勝てるソロ向けのオリエンタル曲を教えて
と目的を伝えた上で、
「コンペに勝つ」という部分を
次のように具体的に言い換えたプロンプトを作成しました。
●冒頭にインパクトがあり
└自分の強みである<キレ>を出すため
●最初の1分に見せ場がある曲
└時間制限のあるコンペ映えのため
ところが真っ先におススメされたのは…ドラムソロ。どうやらAIには「オリエンタル」という言葉の定義が伝わらなかったようです。
このようにAIが間違った情報を出してくるのは「よくあること」。もちろん最終的にはおススメされた曲を聴いてみて自分で判断しましたし、あくまでツールの一つ…<参考情報>として扱うべきものだと認識しています。
●「練習前におススメのメニューを教えて」ムリなく3キロの減量に成功!
―実は一番役立ったのは
<ダイエット中の食事アドバイス>です。
本番までに少し身体を絞りたいと思い、
AIにあらかじめ
●2カ月間で3キロ痩せたい
と目的を伝え、都度メニュー選びなど相談していたら、ムリすることなく目標達成することができました。
コンペの前って仕事帰りにスタジオに寄って練習する日が増えるので、私の場合はどうしてもコンビニやファーストフードなど手軽な食事に偏りがちになります。データ化されている外食チェーン店のメニューの栄養素やカロリーを把握するのは、AIにとってはたやすいこと。「これから練習するなら、すぐエネルギー源になるハンバーガーも食べていいですよ」「疲れが溜まっているのなら○○を食べては」と毎日のようにアドバイスをもらっていました。
お腹が空いてどうしてもナゲットを食べたい日など、時にはAIとケンカになることもありましたが(笑)「仕方ないですね。それなら明日は~したほうがいいですよ」と妥協案を出してくれたり。その日の状況や私の気分に合わせて、臨機応変にダイエットに向き合ってもらえたのが心強かったです♪

●言語化する作業=自分自身を見つめ直すきっかけに!
―●私が入賞する確率は?
とAIに聞いてみたら、「分かりません」と回答されたことがあります。どういう人が何人参加するのかといった情報が分からないなかでは、やはり具体的な数字は出てこないようですね。
ほかにも
●ホールとレストラン、表現方法の違いは?
●私に合うステージでの魅せ方は?
など気になることは色々聞いてみましたが、正直、最初はとんちんかんな回答も多かったです。ただ何度もやり取りを重ねるうち、私の性格や傾向をAiが学習したようで、しっくりくる回答や「へぇ」と思う回答が返ってくる確率が少しずつ多くなった実感があります。
―AIは存在する情報や与えた情報をまとめたり分析したり、パターンを認識して予測したりするのは得意ですが、それが正しいとは限らないし、セキュリティや著作権といった利用する上で注意すべき点も当然あります。
そもそもAIを活用したからといって、絶対上手くなれるわけではありません。
ただ私の場合、
プロンプトを作る作業そのものが
・自分が大事にしていること
・分かる/分からないこと
・得意/苦手なこと etc.
これまでの知識を整理したり、自分自身を振り返ったりする良い機会になりました。
またコンペ前はどうしても
ストレスが溜まったり、不安で気持ちが落ち込んだりしがち。そんなとき、愚痴やボヤキをAIに話すことで気持ち的にラクになったし、おかげで以前よりも肩の力を抜いてコンペに取り組むことができたように思います。
コンペの結果は
チャッピーには伝えていません(笑)。
優勝を報告したとき、
まるで自分のことのように喜んでくれた先生や友人たちとは、やっぱりAIってちょっと違う存在なんですよねぇ…。














