Sanaa
https://www.instagram.com/sanaaraks/
タブラ、ドフ、ウード、ネイ、カーヌーン、ヴァイオリン…名古屋のヤサラームベリーダンススタジオでは「楽器も弾けるダンサー」が爆誕中!? そんな気になる噂の真相とその効果を探るべく、1年前に発足したばかりという<ヴァイオリン部>の部長・Sanaa (サナァ)を直撃しました!
●とんとん拍子で、憧れの楽器にチャレンジ!
ー子供の頃から憧れていた
<ヴァイオリン>をついに始めました!
きっかけは1年前の夏。
ショーの打ち上げでご一緒した
ヴァイオリンの及川景子さん(@kyokooikawa)に「いつかアラブヴァイオリンを弾いてみたい」と何気なく憧れの気持ちを伝えたところ、「教えましょうか?」と言っていただき…すぐに初心者用の激安ヴァイオリンを購入!10日後には初めてのレッスンを受けていました(笑)。
ヴァイオリンは繊細な楽器なので、レッスンはまずケースを開けるところから。その構造や特性、扱い方やしまい方、持ち方といった<音を出す前段階>から丁寧に教えていただきました。
-せっかく習うなら仲間を増やそう!と
<アラブヴァイオリン部>を結成。
さっそく生徒さんに声をかけたところ、
「私も憧れてました!」
「及川さんに習えるなんて素敵」
「リズムだけでなくメロディも勉強したい」
とあっという間に20人以上が集まり、
月に一度及川さんを名古屋へお招きする形での定期レッスンがスタート!
ベリーダンスの定期レッスン後に
スタジオで30分ほどヴァイオリンを自由に練習できる形で、私たちの<部活>がはじまりました。
●踊りもヴァイオリンも…<力を抜く>って難しい!
-ヴァイオリンは左手の指で弦を押さえ、右手に持った弓で弦を弾いて音を出します。左右でバラバラなことをするのに慣れていないせいか、つい変なところに力が入ってガチガチになりがちで…。時には及川さんから脱力&ストレッチ体操を教わったこともありました。
加えて
私は音楽自体、超初心者!
楽譜も読めないので、
音は<耳>で覚えるほかありません。
でもベリーダンスでなじみある曲なら
メロディはすでに知っている!
及川さんいわく、これは
アラブヴァイオリンを弾く上では
それなりのアドバンテージになっているとのことでした。
-部員の皆さんも同様で、
普段からアラブの音で踊っているせいか、それぞれのペースで急成長! 練習に宿題に…まるで新しいおもちゃを手にしたように楽しそうにコツコツと取り組む様子を見て、ダラブッカを教えていただいているアブダッラーさん(@abdallahahmed_japan)主催のハフラに参加することを決めました。
●部発足から9か月で、いざ初披露!
ーハフラでは、ヴァイオリン経験者を軸に、2チームに分かれて各チーム1曲ずつ合奏を披露しました。
1曲はベリーダンスをやっている人なら耳なじみのある「Alf Leila w Leila」
―私は前々から奏でてみたかった
「Gana el Hawa」にチャレンジ。
踊りを振付通りになぞっても「踊り」にならないのと一緒で、ただ楽譜通りに弾くだけでは「アラブ音楽」にはなりません。何より歌詞と合わせると、弾き方がまた変わるのが奥深くも難しくて…ダンスと同じくらいたくさん練習しましたよ!
―ありがたいことに、
お披露目の機会も次々いただいています。
いつかヴァイオリンで弾いてみたい曲の一つが「Enta Omri」。いろいろすっとばしているのは重々承知していますが(笑)、2025年はウンム=クルスーム没後50年にあたるので、ぜひこの大曲に挑戦してみたいと思っています。
●音楽の向こうにみえる<景色>が違う!
―念願のヴァイオリンをはじめて1年と少し…正直、まだ踊りへの影響はよく分かりません。
ただ「音楽の聴き方」は確実に変わった!
まず、これまで「なんとなく」で感じていた各楽器の出す音色の違いを、より表現したいと思うようになりました。また自分がなぜアラブ音楽にこれほど魅力を感じるのか、その秘密を少しずつ紐解いていってる気がします。
何よりも
歌えるようになるまで旋律を練習したり、
アラビア語の発音や歌詞の意味に合わせた弾き方を意識したり…
ヴァイオリンという旋律楽器を学んだことで、様々な曲の「メロディ(マカーム)」と、そこに込められた作曲家の意図や歌詞の意味を<肌感覚>で想像できるようになったのが、自分的には大きな変化だと思います。
あとは踊りに昇華するのみ
…ですね!