国内各地から総勢250名が集まり30もの演目が披露された超大型イベント『ロマフェストJAPAN2026』(NPO法人「ROMAFEST JAPAN」主催)に潜入中! ラストを飾るのは、髙谷美也子蝶々(タカタニミヤコチョウチョウ)とTIDA(ティダ)が着こなすルーマニア、ハンガリーのロマ衣装。実際に現地を訪れたという2人から、ロマの生活や文化が垣間見えるスナップ写真もご提供いただきました。彩り豊かで奥深いロマの世界、まずはファッションから覗いてみませんか――?
髙谷美也子蝶々
TIDA
https://www.instagram.com/tida0703/
●日常からカラフル!ルーマニアロマの女性たちの衣類を自分流に♪
【髙谷美也子蝶々】
―披露したのは『チンゲリ』というルーマニアのトランシルヴァニア地方に住むロマのフォークダンスと、インド・ラジャスタン地方にてインスピレーションを得た剣を使った踊り。
『チンゲリ』では馬車がステージを横切る場面からスタートし、超高速スピードステップに挑戦しました。<馬>は移動を続けるロマたちにとって大事な存在。尾の毛を使ってバイオリンを作り奏でるルーマニアロマの方々の生活がいつまでも続いてほしいという想いから思いついた演出です。

―衣装はすべて、2017年にNPO法人「ROMAFEST JAPAN」主催のジプシーキャンプに参加してルーマニアを訪れた際、とある街でロマの方々から譲っていただいた衣類をコーディネートしました。皆さん日本から来た珍しい来訪者に驚いたと同時に、自分たちのファッションに私が興味を持っていることに大変喜んでくれたようで、我も我もとタンスからありったけの衣装を持ってきてくれたんですよ(笑)。

―ルーマニアでも、街に住む若いロマたちはカジュアルな洋服を着る方が多いようですが、年配の既婚女性たちは今も頭にスカーフを巻き、カラフルな化繊のプリーツスカートを履いています。日本で言う<晴れ着>感覚のものも日常着として着ているようで、かなり派手! 意外性のある色と色を組み合わせたり、同系色コーデでもアクセントとなる色使いが独創的だったりと、日常的にお洒落を楽しんでいるのが伝わり深く印象に残っています♪


(撮影@hideyidaki japan)
●ハンガリーのジプシーキャンプで見た、白黒写真の少女をオマージュ
【TIDA】
―今回ソロで踊ったのは『マジャールチガニタンツ』、マジャール=ハンガリーのロマの踊りです。振付はJJロヒータに以前作って頂いたものですが、本番は振付が飛んでほぼ即興となってしまいました…。
衣装や三つ編みヘアは昔ながらのスタイルで、3年前に参加したハンガリーのジプシーキャンプのステイ先で見かけた、三つ編みの少女の白黒写真からインスピレーションを得たものになります。
シャツは手持ちのワンピースをアレンジ。
知人ダンサーからフリマで買ったパンツをリメイクしたスカートに、自作のプリーツスカートと以前友人から頂いたニットのエプロンを合わせました。

―名付けて「フロレンティーダ17歳」!
若くて伝説級に踊りが上手な移動型ロマの女の子「フロレンティーナ」と私の名前「ティーダ」をもじってみました(笑)。

―ロマの<17歳>というのは、男女ともに一番も旬な時期。とくに女の子は成熟していてほとんどが10代のうちに結婚するそうで、見た目も内面も驚くくらい大人びていました。
ハンガリーのジプシーキャンプでは、その他にも自分自身の価値観や考えが大きく変わる貴重な経験ができました。右も左も分からないまま飛び込みましたが、実際に現地で生活するなかで触れた彼らのカルチャーは素晴らしく、勝手に思い込んでいた姿とはまったく異なっていた…やはり実際に現地で彼らに触れて生活をしてみないと、本当の事は分かりませんね、
機会があれば再び現地を訪れたい!
そして、大好きなマジャールチガニタンツのレッスンを浴びる程受けたいと考えています。


【編集部より】
●ロマダンスはひとつではない!感覚により伝承されてきた文化の数々
―最後にロマ研究家であり2011年から15年間ロマフェストを主催する『NPO法人「ROMAFEST JAPAN」代表の増永哲夫さんからメッセージをいただきました。
「文字で記録を残すガージョ ( 非ロマ ) の文字伝承文化に対し、文字を持たないロマたちは五感による表現により伝承してきました。オリジナルなロマの表現にその土地のガージョのフォークロールを融合し、その土地に、その国に、独特のロマダンスがクリエイトされていきました。
だからロマダンスはひとつではありません。西アジアには西アジアの、アラブにはアラブの、バルカンにはバルカンの、ヨーロッパにはヨーロッパのロマダンスがあります。ロマダンスの種類を正確に数えることはできませんが、大まかに民俗 (フォークロール) 地方の数だけは在ります。
このフェスティバルはそんなロマダンスやスタイルを目指す、愛する、研究するダンサーたちが一同に会し、その成果を発表する機会です。出演者も他のチームを応援し鑑賞し勉強し、フェスティバルも毎回歴代最高を目指しています!」













