Maki-Long
https://www.instagram.com/makilongbellydance
私たちはなぜこんなにもベリーダンスに惹かれるんだろう? 今回は高校では彫塑や創作ダンス、大学の舞踊科ではバレエやコンテンポラリーと幅広いアート&ダンスに取り組んできたMaki-Long(マキロン)。「人間の身体って美しい」と語る彼女が、ベリーダンスにしかないと感じる<魅力>を教えてくれました――。

●人の身体が好き!平面から立体へ、動きあるダンスに魅了されて
―幼い頃から一貫して<人の身体>が好きなんです。漫画やイラスト、模写…物心ついた時から絵ばかり描いている子供で、風景よりも人間、とくに女の子を描くのが大好きでした。
高校は美術科に進学し、立体のもの作りに魅力を感じて彫塑を専攻。合わせてダンス部にも所属し、全国大会目指して毎日踊り漬けの日々を過ごしていました。
像を作る際は、身体を観察しながら正面から見えない裏側がどうなっているかまで考えを巡らせます。ダンスを教える仕事をはじめてからも、こうした<立体>で物を見る視点は、生徒さんの動きやポーズがうまくいかない原因を突き止めたり改善点を探ったりするのに役立っているんですよ。

―ベリーダンスとの出会いは大学生のとき。
大学の舞踊科と並行して通っていた、ストリート含むオールジャンルのダンススタジオにベリーダンスのクラスがありました。
当時はまだベリーダンスは珍しくて、ベリーダンスを見たこともなければまわりに習っている人もいませんでした。好奇心から試しに受講してみたところ、いきなり外国人の先生とマンツーマン! しかも先生は椅子に座ったまま言葉で指示するだけで、最初は途方にくれましたね(笑)。
後から少し踊れる生徒さんが加わって、見よう見まねで一緒に動いてみましたが、ダンス経験はそれなりにあった私が、ベリーダンスでは腰も振れなければ肩を揺らすこともできないことにも驚きました。
何より時々動いてくれた先生の踊りはすごく女性らしくて美しくて…!
一見カンタンそうにみえる動きもいざやってみるとやっぱりできないし、どうやって筋肉を使っているかさえ分からないところも面白くて、続けて通ってみることにしたんです。
私は身長148センチで、当時は今よりもだいぶムチムチとしていました。手足が長くスレンダーなダンサーが有利なバレエやコンテンポラリーダンスの世界でそんな体型は長らくコンプレックスでしたが、ベリーダンスのレッスン中はむしろ自分の身体を活かせるような感覚があったのも嬉しかった!
やがて教える仕事をはじめてからは、シンプルな動きでも音楽や感情を豊かに表現できるベリーダンスの奥深さに気づき、知れば知るほど夢中になっていきました。
●衣装、動き…美しいラインを魅せるためのこだわり
―人の身体のなかでも、
私がとくに好きなのはウエストからヒップ~脚にかけての部分。身体のボリュームが連続して変化することでできる曲線は本当に美しいと思います。
また、レッスンで生徒さんの身体を見ていると、このラインは人によって全然違う! ちょっとした身体の使い方や意識で見違えるように変化する部分でもあるので、修正してキレイな曲線が生まれるとすごくワクワクします。
自分が踊る際はもちろん、
このラインを何よりも美しく魅せたいので、衣装選びにはこだわります。
身体が小さいため衣装は海外オーダーすることがほとんどですが、スカートは身体が描く曲線がきちんと分かるようタイトめ、もしくはフレアも落ち感ある軽い素材をセレクトします。そして脚が見えるよう&縦ラインを強調するため、フロントにはスリットを入れるようお願いすることが多いです。
また、胸からお腹にかけてと腰回りの装飾は極力シンプルに。ヒップワークを強調するビーズやフリルは好きですが、たっぷりしたドレープ等は身体のラインが隠れてしまうので個人的にはあまり得意ではありません。

―好きな動きはやっぱりマイヤー!
床からエネルギーを吸い上げて、内から外へともともと身体が持つ美しい曲線を増幅させながら八の字を繋げていくようなところがすごく美しいと思うし、
ゆっくり…
早く…
座った状態で…
片足立ちで…
歩きながら…
etc.様々なバリエーションで魅せられるところも大好きです。
解剖学的には
マイヤーをする際は骨盤底筋を使ってお腹を上へひきこんでから、反対側の足の内ももを使ってスライドさせるように動かしています。このときかかとは床に引っ張っておくのも、膝や足首などよけいな部分を動かさないために大切!
…って、きっとお客さんは踊っているときにこんなに筋肉を使ってるとは思っていないですよね(笑)。
他のダンスで同じような動きは見たことがないし、実はすごく身体は複雑なことをしているのに一見シンプルに見えるところも、いかにもベリーダンスらしい動きだと思います。
●音楽を聴いて感じるところから。内面から生まれる曲線美
―大好きなエジプト人ダンサーを見ていてとくに感じるのは、ベリーダンスは<意識を内側に向けた踊り>だということ。
今はコンペが盛んで、
短い時間に動きを詰め込む踊りが主流となっていますが
うまく格好よく見せよう、
完璧に踊ろう
というよりは、
彼らがフォーカスしているのは
ミュージシャンや音楽そのものと対話するなかで
「自分がどう音楽を感じるか」
「今の心地よさをどう表現するか」
といった部分のように思います。
だから時おり
気持ちよくてふっと力が抜けたり
何なら背中を丸めて
猫背になったり…
そんな<人間らしさ>が自然と身体のフォルムにも表れる!
例えば
Sahar Samarのヒップサークルするときの腰のカーブ。Dinaが前のめりでよろよろっと出てくるところや猫背のまま上を向いたりするときのラインも大好き♪
こんな風に…
音楽をゆったり慈しむ気持ちから生まれるナチュラルな身体の曲線こそ、ベリーダンスならではの美しさ。私がベリーダンスにたまらなく惹かれた部分だと感じます。













