一般社団法人
日本ベリーダンス連盟

コラム
2024.9.9

朝から深夜までイベント三昧!
エジプトのフェスティバルは体力勝負~前編~

Chiri

https://studio-tahirah.jimdofree.com/

 

最近SNS上では「初エジプト」「久しぶりの海外♪」etc.の投稿が急増中! 気になる<海外のベリーダンス・フェスティバル>ってどんな雰囲気? 準備しておくといいものは? エジプトはじめ海外フェスの経験豊富なChiri(チリ)に、フェスを満喫する秘訣を教えてもらいました!

 

●フェスはダンサーとして、人として成長できる場!

―2013年フリーランスになって以来、敬愛する海外ティーチャーたちに学ぶべく毎年(コロナ禍の渡航制限があった2年間以外)エジプト&韓国はじめとする海外のフェスティバルに通っています。まさしく海外フェスティバルがダンサーとしての私を<育てて>くれたという感じ! 振付や踊り方だけでなく、フェスを通して肉体的にも精神的にもだいぶ鍛えられたように思います。

 

 

 

-例えば、フェスのWSでは<気合の入った最前列がクラスを引っ張る>という暗黙のルール?があります。先生が踊らない時は後列グループは最前列を観て踊るから、最前列にいる人たちは「振付を覚えなければ」と必死。私も何度も通ううちに振り入れが早くなり、今は最前列に<参戦>しているのですが、場所取りのために置いておいた私物を蹴飛ばされたり、クラス中どつかれたり…最前列はまさに<Fighting>! 最終的には「次の振りなんだっけ?」と助け合ったりもするんですけどね。

 

 

-「コワい」「私にはムリ」と感じる方も多いかもしれませんが、わざわざ仕事を休んで高いお金と時間を費やして参加しているのだから、遠慮してる余裕なんて私にはありません!

 

そもそもダンス以前に、海外では<自己主張>は一人前の大人としては当たり前のこと。「日本人は大人しいからゴリ押しすればOK」と認識が根付いては次に来る人たちのタメにもならないと思い、海外では意識的に自分の考えを伝えたり、理不尽なことにはしっかり怒るように心がけています。

 

(そのせいでしょうか…
最初の頃は英語もろくに話せませんでしたが、気付いたら<ダンス>と<喧嘩>に必要な英語はスラスラ口から出るようになっていました・笑)。

 

●体力第一!フェスは<1週間のマラソン>

-私が毎年2回定期参加している
ランダカメル主催のフェスティバル「Raqs of Course(通称:夏フェス)」「Randa Kamel of Course(冬インテンシブ)」の1日はこんな感じです。

 

*朝7時:ホテルのブッフェで朝食
*昼間:WS受講(1日2~3コマ)
*夕方:部屋に戻って夕食&ヘアメイク準備
*20時位~深夜2時すぎ:マスターティーチャーのパフォーマンスガラ/コンペ/オープンステージパフォーマンスなど…ほぼ毎晩パーティが行われます

 

-これが毎日続くのだから体力的にはかなりハード! 私は<強化合宿><1週間続くマラソン>と呼んでいます。

 

だから移動の手間がかからない、会場と宿泊先のホテルが一体になった<WS+ホテル宿泊&食事>付きのパッケージプランを利用する参加者がほとんど。プロフェッショナルorアマチュアなどは一切関係なく、WSにショー観覧に自身のパフォーマンスに会場内のバザールに…まる1週間ベリーダンスにどっぷり浸かる時間を過ごします。

 

 

 

●WSの大敵!体調キープするための対策は入念に

-フェスも3日目4日目になると、やはり<疲れ>から体調を崩す人が増えてきます。とくに参加者の多くを悩ませるのが「腹痛」と「咳」。

 

まず腹痛ですが、不思議なことに日本の薬はまず効きません。薬局で売っているエジプト製の薬(フェス主催者から頂ける場合もあります)を飲めば、人によって1~3日前後でおさまるのですが、それでもかなりの体力を消耗してしまう…。エジプトではリスクの高い<生野菜>や<氷>は注意して口にしない、もしくは新鮮さを確かめる事をおすすめします。

 

参考までに、「持っていると安心!」なエジプト製の薬をご紹介しますね(左上から時計まわりに、「Elica」虫刺され痒み止め、「Antinal」下痢腹痛、「Strepsils」咳と喉痛)

 

 

またワークショップやパーティ会場…エジプトの夏の冷房は極寒なので(体感18度以下!?)、食べ物ではなく内臓の冷えからお腹を壊すことも。私はストロー付きのステンレス水筒を用意し、部屋備え付けの湯沸かしポットでミネラルウォーターで沸かして、温かい飲み物を作ってワークショップ会場に持参しています。

 

 

-もともと気管支が弱い人は、咳にも注意が必要です。エジプトではそもそも砂埃が多いうえにディーゼルの規制がないため、光化学スモッグは当たり前。タクシーで高速道路を走る際はマスクをしておくといいかもしれません。

 

また部屋の空調も怪しい(フィルターのカビ?)ので、こまめな換気&エジプト製の喉薬、メイドインジャパンのどケアグッズ「のどぬーるマスク」「のどスプレー」はマストアイテム。私の経験では、エジプトの埃には「たたかうマヌカハニー」というのど飴が一番良く効くと思います! 

 

 

-とはいえ、根本的な対策としては基礎的な体力・筋力をあげておくしかありません! 最近エジプトを初体験→元気に帰国した生徒さん二人は、ビオフェルミンやヤクルト等の乳酸菌飲料を毎日採るetc.渡航一か月前から<腸内環境を整える>ように準備していただきました。
実は私も、日々のトレーニングのおかげもありハードスケジュールでも体調崩すことはなくなった…と油断していたら、今年6月に訪れたエジプトでは肺炎に罹ってしまい、帰国後は病院のお世話になりました。せっかく高いお金と時間を捻出してエジプトまで来ているのだから、体調を崩して「ワークショップは見学だけ」ではもったいない! 皆さんもくれぐれもご注意くださいね

 

~後編に続く~

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