Rivy
https://www.instagram.com/rivy_uzuhali/
こんなベリーダンス…見たことない!!! 今回のコラムの舞台は「水のなか」。1年前から「Underwater Bellydance」と冠した映像作品に取り組むRivy(リビー)に制作の裏側を伺ったら、思い描いた世界観を実現させるために労力を惜しまない<アーティスト>な素顔が見えてきました。

●ベリーダンス+ダイビング…二つの趣味がひとつになった!
―ベリーダンスをはじめて10年。
今はFCBD®スタイルのベリーダンスチーム、Uzuhaliのメンバーとして活動しています。
―私は以前から水中世界への憧れがあり、
ダイビングのライセンスを取得して大好きな沖縄の海に何度も潜ったり、機材を使わないフリーダイビングに挑戦したりしていました。
<水中写真>の存在を知ったのは10年以上前。
インターネットでたまたま水中ポートレートを目にして「こういう写真をいつか撮ってみたい」と漠然と思っていました。そしてなぜか1年前、ふと「ベリーダンスの衣装で潜ってしまおう」と思いたったんです。
そこからは
プール付きのスタジオを探して、
撮影してくれるカメラマンを探して…すべてイチから自分で手配しました。
ウォータープルーフのメイク、
水を汚さないヘアセット、
衣装やアクセサリー…
すべて自分であれこれ考えては試行錯誤しています。
―上から注ぎ込む光、
繊細な泡の煌めき、
水面の揺らぎ…
撮影した映像には、
たしかに海の中で感じていた美しさがあると感じます。
とくに水面の揺れに合わせて
光が動く感じは
舞台の照明とはまったく違うし、
スカートやベールの浮遊感は水中ならではですよね。
●プールの深さによっても変わる!水中での魅せ方
―動くときは
水圧を感じながら
陸上で踊るよりもかなりゆっくりしたスピードを意識しています。
いろいろ試してみた結果、
薄い素材の衣装のほうが
水のなかではふわっと広がることも分かりました。
―深く潜るときは、
大きく息を吸って
肺にたくさんの空気をためてから
長時間の無呼吸状態を保ちます。
緊張すると心拍数が上がり
酸素の消費量が増えるので、
なるべく心身ともにリラックスするように心がけています。
…とはいえ水深が深いプールでは
息を吸うために
水面まであがるだけで一苦労。
水深5mで撮影したときは
自分がずっと水中にいられるよう、
サポートダイバーの方をお願いして
都度私に酸素を供給していただく作戦をとりました。
水深が深い分、
手や足をしっかり伸ばせるので、
ターンしたり
反ったり
小道具を使ったりと、
ベリーダンスの動きをしっかりいかした映像を撮影することができました。
―逆に水深1m程度の
浅いプールでは
<動き>という点ではかなり制限がかかります。
ただカメラとの距離が近い分、
衣装のフリンジやベール、表情…
ディテールが際立つので、また別の魅せ方が生まれるように思います。
●<水のなか>ならではの苦労も色々
―水中では体が浮いてしまうので、実は身体に<おもり>を着けています。
水深、
息を吸う量、
ポーズの種類によっても
必要な重さが変わってくるので、
増やしたり減らしたり調整しながら撮影しています。
難しいなと思うのが、
透明度の高い水中で、
そこが<水の中>であると伝えること。
画面のなかにまったく泡が映らないと、
幻想的で美しい写真ではあるのですが、水中だと分かりにくいこともあります。
なので自分で
水面を叩いて泡を作ったり、
息を吐いて泡を出したりしています。

―すべて水中で動いてみて
撮影してもらっては、
その映像をチェックして…の繰り返し。
ダイビングと違って
水中で踊っているときは
ゴーグルを付けることができません。
自分自身の視界はぼんやりしていて、
実はほとんど何も見えてないんです(笑)。
また衣装がたっぷり水を吸うので、
帰り道は身体の疲れも相まって、行きの10倍は荷物が重たく感じます…。
●目標は、沖縄の海で<海底ベリーダンス>!
―インスタのアカウントを開設して
1年がたったところですが、
ありがたいことに
ベリーダンス仲間のほか、
カメラマン、映像クリエイター、ミュージシャンなどさまざまな方からリアクションをいただきました。英語、スペイン語、ポルトガル語…様々な言語でDMが届きます。
先日はイタリアのワールドミュージック系の方から「ぜひコラボしたい」とメッセージがあり、MVとCDアルバムのジャケット写真に私の水中パフォーマンス映像が採用されました。
拡散されるスピードも
陸上で踊っている動画よりも
水中のほうがはるかに速いという実感はあります。
ーいま私が作っているのは
映像作品ですが、
「これは水中ショーですか?」
という問い合わせも多くて。
客席付きのプールや
水槽に入らせていただける水族館(?)が見つかれば、いつかはLIVEでの水中ショーにもチャレンジしてみたいと思っています。
最終的な目標は、
ダイビングで何度も通った
美しい沖縄の慶良間の海で
「Underwater Bellydance」
の映像作品を撮ること。
浅くて明るい海、
深くて暗い海、
サラサラの砂地、
ゴツゴツの岩場など、
プールとは違い、自然の海にはいろんな選択肢がありわくわくします。
でも波や潮の流れがあるし、
水中カメラマンやスタッフ、
ボートの手配、
海水用の衣装…
もちろん天候にも大きく左右されるので、
コスト的にもリスク的にも桁が違います。
だから今はプールでの撮影で
「練習をしている」段階。
水中パフォーマンスのノウハウや経験値を積み重ねていき、いつかは<海底ベリーダンス>の映像を皆さんにお届けしたいです。













