きょんみ
とにかくコンペに「強い」韓国のベリーダンサーたち!韓国でベリーダンスを学んだ経験があり、15年に渡って多数の韓国人ダンサーを日本に招聘しているきょんみ(キョンミ)に聞いたら、ベリーダンスをはじめる年齢や披露する場、講師の認定資格etc.日本とは<土壌>そのものが大きく異なるようで…。
●2000年代から数年でベリーダンス人口が急増
―現在はダンサー&ワークショップ講師業と並行して、海外ダンサーを招聘してショーの企画運営をしたり、また2016年からはKansai Bellydance Competition(以下、関西コンペ)を主催したりと幅広い活動を行っています。
ー私がベリーダンスをはじめたのが2007年。
翌年ベリーダンス友達と韓国へ遊びに行ったところ、東大門(トンデムン)市場ではベリーダンスの衣装やレッスン着をたくさん目にしました。当時日本にはベリーダンスのレッスン着を扱うショップはほとんどなかったので、友達ともども大興奮でしたね。こんなにベリーダンスが盛んなら「ぜひレッスンも受けてみたい」と衣装屋のおじさんに紹介してもらったのが、韓国ベリーダンス協会のシンシア。彼女の美しい踊りと丁寧な教え方、そしてチャーミングな人柄に惹かれて、定期的に韓国へ通うようになりました。
―シンシアによれば、韓国にベリーダンスが入ってきたのは2000年頃とか。私が月イチで訪韓していた2009~2010年頃には国内外ダンサーが参加する大規模な大会(コンペティション)が毎週末どこかしらで開催されていたので、10年間でベリーダンス人口は急速に拡大したようですね。
●熾烈な競争に生き残るには<コンペで勝つ>しかない!
―韓国と日本との大きな違いは、
1)習いはじめる年齢が早い
2)<協会>が多数あり、各協会の<認定資格>を取得した講師だけがベリーダンスを教えられる
この2点だと思います。
もともと韓国の中上流階層の間では、子供の教育にお金をかける文化があります。ベリーダンス講師は給料がよく社会的地位も高いため、<プロフェッショナル>を目指して小学校に入る前から子供をスクールに通わせる家庭がとても多いんです。また協会は社団法人=国が認定したものなので補助金制度なども整っており、子供たちは放課後のクラブ活動で認定講師のレッスンをリーズナブルに受けられたり、コンペのため学校を休んでも欠席扱いにならなかったりするそうです。
―とはいえ、今やダンサーの絶対数が多いので競争も激しく「ワークショップで稼げる」「自分のスタジオを持つ」ようになることはとても狭き門! 10代20代のダンサーたちにとって1日2~3時間の練習は当たり前! 毎日の練習時間を確保するため、就職ではなく<アルバイトをしながら>という選択肢を選ぶダンサーも多いようです。
そして<名を売る><箔をつける>ため、国内はもちろん海外の大会にも果敢に挑戦しています。実際、2024年の関西コンペ×オリエンタルプロフェッショナルソロ部門の1~3位は10代20代の韓国人ダンサーでした。彼女たちに直接練習方法を聞くことができたので、少しご紹介しますね(後編へ続く)。