Nami
https://www.instagram.com/nami_bellydancer/
旅慣れた人の話はもちろん参考になるけれど、初めてならではの体験談もきっと参考になるはず! オリエンタルからフォークロア、ゴールデンエラ…幅広い分野への探求心豊富なNami(ナミ)に、はじめて訪れたエジプトで感動したこと、驚いたこと、意外だったことetc.をたっぷり伺いました。
●はじめての街歩き:タクシーのナンバープレートが判別できない!
―ベリーダンスをはじめて11年、
ついに念願のエジプトを訪れることができました!
最初の関門は、カイロ空港を一歩出た瞬間から。
前もってUberアプリでタクシーを呼んでおいたのですが、実際に来たタクシーのナンバーはすべてアラビア語表記! 私はアラビア文字が読めないので、スマホ片手に運転手さんの顔を一人ひとりチェックしながら頼んだタクシーを探すハメになり、大幅に時間をロスしてしまいました…。
―観光する際はエジプト人ガイドさんをお願いしていたので、1人旅でも怖い経験やイヤな経験はほとんどせずに済みました。現金払い不可&VISAカードしか使えないピラミッドのチケットを手に入れられたのも、彼が粘り強く交渉してくれたおかげです。
服装については当初は長袖&ヒジャブ(髪を隠すスカーフ)を付けていましたが、外国人の多い観光地ではキャミソール姿の女性もいて驚きました! でも道を一本入って現地の方しかいないエリアにいくと、男女問わずじろじろ見られることもあったので、やはり身体のラインを隠すワンピースやスカーフは持参したほうが良さそうです。
●はじめてのオープンステージ:圧倒的な音圧に…完敗!
―今回渡航の主な目的は「ナイルグループ」フェスティバルに参加すること。何でもお目当ては生演奏で行われるオープンステージでした! 実は日本ベリーダンス連盟のコラムでアルマズさんの記事を拝読し、ぜひエジプトのライブバンドで踊りたいと思ったんです♪
…ただナイルグループの公式HP宛に参加を申し込んでも返信はなく、仕方なく公式インスタにDMしましたがやはり返信は一向になし。個人申込だと全体的に情報が不足しがちだったので、フェスに参加する日本人ティーチャー経由で申し込んだほうが安心なようです。
―オープンステージがはじまったのは深夜2時を過ぎてから。その前にティーチャーズショーがあったおかげか、とにかくバンドの人数が多くて、太鼓だけでも7人という豪華さでした。踊ったのは大好きな「Zay el Asal」。でも人生で経験したことないような音圧にうっかり呑まれてしまい…踊りとしては正直ふがいなかったですが、アノ大編成のバンドの演奏で踊れたのはかけがえのない経験でした。次はぶっつけ本番ではなくもう少し準備して臨み、必ずリベンジしたいです!
―もうひとつ、
<エジプトならでは>を実感したのが
とびきり豪華なオープニング&クロージングガラショー。
オープニングではティトとカメリア、クロージングではメルセデス、シェハラザード…憧れのマスターティーチャーたちが各々たっぷり1時間近く踊ってくれました。
なかでも感動したのがティト!
バックダンサーを引き連れて生演奏でサイーディーやイスカンダラーニを踊る姿は貫禄たっぷりではまさに<KING>。スーフィーなど、日本のホールショーではまず観ることのできないレアな演目も見ることができました。
ー1時間まるまる
<人を楽しませる>というのはとても難しいこと。
圧倒的なオーラとテクニック、演目のバリエーションに加えて、スターが着替えている間バックダンサーがつないだりといった構成も素晴らしくて…「いつか自分もこんなショーをしてみたい!」と強く思いました!!
●はじめてのWS:スターダンサーと一緒に受講♪
―ワークショップは計9本受けました。
カッザーフィーのクラスには、
メルセデスやシェハラザードも参加していました。横を見れば憧れのマスターティーチャーたちがズラリ…ドキドキしつつも、一緒に並んで受講できたのは良い思い出です。
また、アフメッド・リファートの<ライブバンドでフォークロアを踊る>というテーマでは、ミュージシャン&歌手がシワ一つないガラベーヤ=エジプト男性の正装でキメて登場! CDでしか聴いたことのなかったミズマール、ラバーバの音色が身体に心地よく響き、「自分がいまエジプトにいる」ことを改めて感じることができました。
―なかなか来日しない先生から習えるのも<エジプトならでは>! 先輩ダンサーさんからおすすめされたザハラ先生は、レダ舞踊団で指導を担当されている方とか。アームスの動かし方を1人ひとり丁寧にチェックしてくださるなど、とてもアットホームでタメになるクラスでしたよ。
―ほかにも先輩ダンサーさんの経験談は参考になることばかり。事前に伺っていた通り、ショー会場は冷房効きすぎで寒かったし(急きょ部屋から毛布を持ってきたほどです!)、お買い物時にはしっかりぼったくられたし、細心の注意を払っていたもののお腹も壊しました。腹痛で何日も食べられなかった時、先輩ダンサーさんから差し入れで頂いたレトルトのおかゆは本当にありがたかったです♪
●次回は、サィーディーの本場を訪れたい!
―コンペでは
ウクライナ勢の堂々とした魅せ方、自信に満ち溢れたエネルギーが凄くて、世界のレベルを痛感しました。
私自身はオリエンタル、フォークロアともに入賞はできませんでしたが、審査員の先生から「きちんとフォークロアの衣装を着てくれてありがとう」とお褒めの言葉をいただけました。フォークロアを踊る際は<現地をリスペクトする>という自分のこだわりが伝わったのが分かり、とても嬉しかったです!
―たった数日、フェスティバルに参加しただけでは踊りそのものが変わることはありません。それでも今回の旅では、インターネットで見ていただけの世界とは違う、たくさんの<ならでは>を自分の肌で感じることができました。
私は振付も作りますが、とくにフォークロアの動きはとてもシンプルなので、現地の方々の動きや生活から大きく外れることなく、でもそこに自分なりの個性を加えていくのは今の私にはとても難しいこと…。言ってしまえば動きを音にハメているだけ、しょせんネットで見たものをただ真似しているだけにすぎません。でもその土地の人々がどんなものを食べて、どんな空気のなかでどんな暮らしをしているのかetc、.そんな実体験や肌感覚があれば、自信をもって<「イマジネーション>を自在に広げられるように思うんです。
今回はカイロのみの滞在だったので、
次はアスワンや砂漠、
何より大好きなサィーディーの本場であるルクソールを訪れたいですね!