私たち舞踊家を含む、フリーランスを取り巻く環境改善にご協力ください。
2024年11月1日より、フリーランス法(特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律)が施行されます。フリーランスが安心して働ける環境を整備するために、フリーランスと企業などの発注事業者間の取引適正化(契約書等により取引条件を明示する)が主な目的です。ついに、口約束などのあいまいな契約ではなく、明示された契約に基づいて取引をする時代がやってきます。
契約書は「いざというとき自分を守る」もの。フリーランスの皆さんは、案件の内容や対価に加えて、安心して働くためにも、稼働時間を相互に決めていた際に超過して働いた場合の追加の対価や、発注側都合による突然のキャンセルといったトラブル、「著作権を買い取りたい」といったイレギュラーな取引に際して、あらかじめ条件を決めておきたいのではないでしょうか。
しかし、契約文化が長く根付かなかった日本では、こうした条件の交渉ノウハウが、フリーランス側にも、発注側にも浸透しておらず、お互いの交渉の基準値すら共有されていないのが現状です。このままでは、せっかくフリーランス法により契約書締結が当たり前になっても、大事な条件はフリーランス側にとって不利なままということも想定されます。
そこで、フリーランスのための調査を専門に行う一般社団法人日本フリーランスリーグ(FLJ)では、トラブルやイレギュラーを想定した契約条件について、まず文化芸能芸術分野のフリーランス側が望む基準値はいくらなのかを明らかにする意識調査を行います。
調査結果は公表し、フリーランスの皆さんの条件交渉の材料に活用いただくと共に、広くこの問題に関係する省庁、企業に届けていきます。