Yukie
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<大人からはじめられるダンス>としても人気のベリーダンス。数多くのステージに引っ張りだこのyukie(ユキエ)も、実はその一人だ。細やかなテクニックとエレガント&情感たっぷりに踊る現在の姿からは想像できないが、はじめた当時は相当苦戦したことも多かったようで…。
●仕事漬けの毎日から解放されて
―ベリーダンスをはじめたのは社会人になってから。
じょじょに責任ある仕事を任せられるようになり、気付いたら休みの日は疲れて1日中家で寝ているだけ。そんな日々に疑問を感じて、思いきって会社を辞めた頃のことです。
「1年間は自分の好きなことをしよう!」と決めていたので、ネイルやフィットネスジム…興味あることをいろいろ試すなかで気になったのがベリーダンス! さっそく体験レッスンに行ったところ、あまりの楽しさと先生の妖艶な美しさに魅了されてその場で入会を決めました。当時は自由な時間はたっぷりあったこともあり、週4~5回…受講可能なレベルのクラスはすべて受講するくらいハマってしまいました♪
●楽しい!…でも「できない」こともたくさん
-ダンスはまったくのはじめて!
もともと身体を動かすのは大好き&学生時代はバスケやマラソンに打ち込んでいたので、体力と持久力には自信がありましたが、レッスンでは生まれて初めて経験することの連続で最初はついていくのに必死でした。
とくに苦戦したのは<振付>の時間。
リズムに合わせてステップを踏んだり、手と足を両方同時に動かしたりするのが難しくて、気付くと先生とは逆側の手が挙がっていることもしょっちゅう。シミーも頑張ろうと思えば思うほど、ガチガチに固まってしまって脚が上手く動かない…。習った振付をその場で素敵に踊っている先輩たちをみては「なんでスグ動けるんだろう」といつも不思議に思っていました。
私が地道に続けていたのは
<家に帰ったら即復習>!
とはいえ当時は気軽に動画を録れるスマホなどありません。レッスンの記憶が鮮明なうちにと、帰りの電車で習った振付をノートに書き出すようにしていました。
―苦手だったシミーは、
朝起きたら/寝る前に…とルーティン化して毎日3分×5セット以上! プラス歯を磨く時、洗濯物を干す時、食器洗う時など立ってる時は常に脚を動かしていた気がします。
手先やアームも、日常生活のふとした仕草や姿勢から意識するようにしていたら、じょじょに褒められることが多くなりました。
いつも頭のなかはベリーダンスのことでいっぱい! でも毎日が楽しくて仕方なくて、大好きなことなのでまったく苦とは思いませんでした。
●確かな知識と自分らしさ…プロとして大切にしていること
-当時通っていたスタジオでは隔週のイベントがあり、私たちも<生徒部門>で定期的に人前で踊れる機会がありました。はじめて踊ったのは忘れもしないハキームのポップソング! ドキドキしつつも「習ったことをようやく披露できる」のが嬉しかったことを覚えています。
ただ、いま当時の写真を見返すと
「この選曲でこの衣装?」
と恥ずかしくなるようなものもちらほら。
プロ活動を意識しはじめてからは
改めてジャンルや歴史、文化、アラビア語の歌詞について学んで知識を深めています。また、与えられた情報そのままではなく、なるべく自分で見聞きしたり、インターネットで調べたり、その道に詳しい人に聞いたりして裏付けをとるよう心がけています。
―エジプトでは、ダンサーはステージ上でも一切の飾り気なく自然体そのもの! エジプト人の知人いわく「キレイなだけじゃないダンス」…初めて観た時は、これまで自分が日本で観ていたのとはまったく異なるスタイルと圧倒的なパワーに大きな衝撃を受けました。
ただ、その所作や立ち居振る舞い、フィーリングetc.は、現地で生まれて育ったからこそ得られるもの。そのまま真似するのではなく、プロとして自分なりに嚙み砕いて「自分ならどうアウトプットするか」を考えることを大事にしています。
●ダンス未経験だからこそ理解できることも
―未経験の生徒さんに教える際は、難しい筋肉の名称などは一切使いません! 入門レベルのクラスでも<アラブの名曲>で踊ってみたり、太鼓の生音で<リズム>を感じてみたり…「楽しく」踊れる雰囲気作りを意識しています。
「仕事が忙しかったけど…
レッスンに間に合ってよかった」
「疲れてたけど踊ったら元気になった」
キラキラした笑顔で帰っていく生徒さんたちを見ていると、自分もベリーダンスをはじめた当時のことを思い出して嬉しくなるんですよ。