上原真希
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ベリーダンスは、子供の習い事としてもじわじわと人気上昇中! コンペティションのキッズ部門で入賞者を多数輩出する上原真希(うえはらまき)さんに、子供たちへの指導や監修時に心がけていることを聞いてみました!
●高知は、踊りや生演奏が身近にある土地
―生まれ育った高知は「よさこい」の本場! 県内の小中学生は運動会では必ずよさこいを踊りますし、毎年夏には4日間の盛大なお祭りが開かれ、生演奏&生歌にのせてたくさんのパフォーマーが大通りを踊りながら練り歩きます。私も保育園の頃から踊り手として参加していたんですよ。
そんな土地柄か生徒やご両親も踊り好きな人が多く、「お母さんが習っていて私もやりたいと思った」「バレエやHIPHOP以外のダンスを探して」といった理由でベリーダンスをはじめる子供たちが多いです。最近はアラブ音楽や楽器に興味を持つ生徒もおり、関西や東京からミュージシャンを招く機会も増えてきました。
●演出は子供らしさをいかして
-キッズチームはお祭りのようなオープンステージで踊る機会も多いので、衣装にはとても気を使っています。例えばブラはホルタータイプのものを選んだり、胸元にレースのフリルを付けたり。スカートのスリットは縫い閉じるか中にもう一枚履くなどして、肌の露出は極力控えて、子供らしい可愛らしさが引き立つよう工夫をしています。
―手でハートを作ったりと、振付には可愛いジェスチャーを取り入れると子供たちは大喜び! 別れや人生の辛さを唄ったクラシックソングを子供が理解して踊るのは難しいと思うので、選曲は「フィヨウムワレイラ」のような幸せ路線の曲を選ぶことが多いです。「Habibiは大好きな人のことだよ」と説明すると、子供たちは<ママ>や<ペットの猫ちゃん>といった身近な存在に置き換えてイメージしているようです。
●レッスンは<歌のお姉さん>のテンションで
-子供はどうしても気分のムラが大きいので「やる気が起きない日」「集中できない日」があるのは当たり前。そんな時は「いっしょにやろうよ~♪」と明るく声をかけてみて、それでもダメなら「休んでていいよ」と無理に強制しないようにしています。
そして上手にできた時はとにかく褒める! 子供たちはとにかく成長が早いので、今できないことも、半年後はできるようになっていて逆にこちらが驚かされることも多いです。
―踊りだけでなく、身体や心の成長は子供一人ひとり違います。
だからレッスン前後には学校のことをお話したり鬼ごっこしたりお花見をしたり……こまめにコミュニケーションをとるように心がけています。ちょうどはじめてスマホを持ちはじめる年代なので、真っ先に私にLINEメッセージを送ってくれたりするのが嬉しくて! なかには勉強や部活が忙しくなって辞めてしまう子や、思春期を迎えて口数が少なくなってしまう子もいますが、気長に根気強く見守ることにしています。
●子供たちの純真さに心洗われることも
―ベリーダンスをしていると…オトナって頑張ることに対して結果だけをすぐ求めたり、人と比べて自分の可能性を決めつけてしまったり、また誰かに嫉妬したりされたりすることって少なからずありますよね。
それに比べて、子供たちは本当に純粋でひたむきで! スポンジのように偏見なく何でも吸収していく姿を見ると「やればきっとできる」「誰でもできるようになる可能性がある」んだなと。ダンサーとしても、人としても…いつも自分もその気持ちを忘れないようにと刺激をもらっています!