Ashraqat
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Fatouma
https://www.instagram.com/fatouma_bellydance
4月に開幕し10月13日まで開催中の「2025年大阪・関西万博」。158の国や地域と7つの国際機関が参加するこの大イベント、よくよくチェックしてみると、ベリーダンスとも親和性の高い中東~北アフリカ~中央アジア地域からの参加もたくさん!
前編では実際に足を運んだ2人のダンサーに、おすすめのパビリオンや行列必至の万博を上手にまわるコツを教えていただきました♪
●値切り交渉に謎の壺…人との触れ合いも楽しい<チュニジア館>
【Ashraqat】
―5月末、中東~中央アジア系のパビリオンに興味があり、岡山から日帰りで行ってきました! うっかり事前予約不可のチケットをとってしまったのですが、1日で14つのパビリオンといくつかのコモンズ(複数の国や地域が共同で出展するパビリオン)をまわることができました。
なかでも印象に残っているのは<チュニジア館>。
2部屋とパビリオンとしては小さめですが、国花である<ジャスミン>を中心に、歴史・政治・文化の展示物とお買い物ができるスーク、ミントティー等がいただけるカフェがコンパクトに詰まっていて見ごたえがありました。建物内にはほんのりジャスミンの香りが漂い、出口付近にはジャスミンの花をかたどった美しい装飾もあり、人気の写真スポットとなっていました。
―スークでは友達の誕生日プレゼントにぴったりな指輪を見つけたのですが、値段を聞いたら思っていたよりも高くて…さっそく数々のエジプト旅で鍛えた<値引き交渉>開始! おじさんは日本語を話せないのになぜか「ゲンキン(現金)」という単語だけ知っていたり、あまりに長引いたので「いらない」と断ったら大幅値引きされて最終的に半額以下で買えたり…その時のおじさんの何ともいえない<渋い顔>を含めて、「エジプトもチュニジアも…アラブの国ってやっぱり似ているな」と分かって嬉しくなりました。
その他にも目の前でプレートにアラビア語で名前を彫ってくれるサービスがあったり、足で回すろくろで壺を作っていたり(乾くまで30分以上かかるそう。でも不思議と売れていた!)現地の方と触れ合える機会が多かったのも、チュニジア館が思い出に残った理由のひとつです。
●民族衣装にテンションUP↑全てが豪華な<サウジアラビア館>
【Ashraqat】
―もうひとつ、素晴らしかったのが<サウジアラビア館>。
とにかく真っ白い石造の建物が圧巻で、入り組んだ路地はまるでどこかのアラブの街に迷い込んだかのよう。またスタッフの方が全員ピシッと民族衣装で正装していたのも、アラブ文化&フォークロア好きとしては大変テンションがあがりました。
残念ながら音楽やダンスのパフォーマンスはタイミングが合わず観られなかったのですが、館内にはサウジの伝統音楽を楽しめる部屋があり、ゆったりと展示を楽しむことができました。伝統的なファブリックから自然の気候風土、そしてオイルマネーによる目覚ましい経済発展の様子まで幅広く、しかも説明はすべて日本語だったのでとても分かりやすかったです。
人気のパビリオンなので当初は長蛇の列に驚きましたが、回遊型のパビリオンなので列はサクサク進み、予想よりスムーズに入れたのも嬉しかった! ここはトイレもすごく豪華でキレイなので、訪れた際はぜひ利用してみてくださいね(笑)。
―万博会場内ではコンビニに入るにも行列…といった具合なので、やはり1日では到底回りきれませんでした。
ただ何となく入ったコモンズが意外に面白かったり、ふと面白そうなイベントを見かけたり…現地では新たな発見もあったので、あまりガチガチにスケジュールを固めず、突発的に起こる<何か>を楽しむくらいのキモチで行くほうが正解かもしれません。
とはいえ今回入れなかったクエート館、ヨルダン館、コモンズ内のパレスチナのブースはぜひ訪れたいし、何なら中東~中央アジア系のパビリオンは全制覇したい。10月の閉幕までの間にもう一度は訪れたいと計画しています!
●並びたくても並べない!? 観たいパビリオンは朝イチでGo!
【Fatouma】
―4月の開幕から1週間後に万博を訪れて「面白い!」と思い、通期パスを購入。それから約2か月間で7回ほどリピートしています。
当初はそうでもなかったのですが、GW明けくらいから日に日にお客さんが増えてきた感覚がありますね。現在は平日でも混雑していて、パビリオンはもちろん、会場に入場するのもレストランに入るのもテーマパーク並みの大行列! 客層は海外からの観光客やコアなリピーター客は少なめで、どちらかというと「はじめてきた」雰囲気の方が多く、赤ちゃんからお年寄りまで幅広い年代の人がいらっしゃいます。
―せっかく万博に来たのに
行列に並ぶだけで1日が終わってしまってはもったいない!
遠方から訪れる方は
あらかじめ「絶対に観たい」パビリオンを<1つ>絞っておき、比較的空いている
●朝イチ(9時入場枠)で訪れる
ことをおすすめします。
その後は空いているパビリオンや比較的入りやすいコモンズ、オープンステージをまわりながら気になるパビリオンの様子をチェックしつつつ、
●行列が落ち着く瞬間を狙って並ぶ
ようにすると、限られた時間を有効に使えますよ。
―ただ暑くなってからは
<熱中症>対策で「並びたくても並べない」パビリオンも出てきました。
大人気の<ヨルダン館>もその一つ。
映画『スター・ウォーズ』のロケ地から運ばれた砂漠の砂に座って観る360度スクリーンの円形シアターや死海の塩によるマッサージ体験がウリなのですが、すぐに入場列規制がかかってしまう! 私も毎回チャレンジしてはみるものの、まだ中に入ったことはありません…。
―ベリーダンサーなら気になる<エジプト館>も行列必死のパビリオンのひとつ。私はたまたま赤ちゃん連れの友人と一緒だったので、ベビーカー優先入場でスムーズに入ることができましたが、通常は「60分以上待ち」は当たり前のようです。
―<エジプト館>では
古代から未来にかけてのエジプトを大迫力の映像で楽しむことができます。
個人的にハッとしたのが、
未来のエジプトの風景!
私は砂漠が大好きで、
エジプトへ行くと師匠であるダンダッシュ先生のプライベートレッスンを受けつつ、合間にいろいろな砂漠を車で巡る旅をしています。そんな陸路での移動中、砂漠の中に突然大規模な建設風景に出くわしたことがあり
「あの場所は将来こうなるのか!」
と点と点が繋がって、とても感激しました。
●リピーターが教える!目的別おすすめスポット
【Fatouma】
―そのほか、私が思う
<ベリーダンサー的おすすめスポット>をご紹介しますね。
【アラブ音楽好きに◎】
●クウェート館:
アラブポップスや伝統音楽…入場列に並んでるときから、ベリーダンスで聞き覚えのある音楽が流れています!
●サウジアラビア館:
時間帯によってはウードやダルブッカなど伝統音楽の演奏が聴けたり、DJタイムがあり、プロジェクションマッピングのなかで音楽を楽しめます。
…サウジは私の<推し>パビリオンのひとつ。次回2030年の万博開催が決まっていることもあってとにかく気合が入っており、展示物や催し物も定期的に変わるので何度訪れても新しい発見があります。
―【フォークロア好きに◎】
●コモンズ:
並ばずに入りやすいうえ、珍しい国のブースもたくさん! 民族衣装を着ることができたり楽器を叩かせてもらえたり…賑やかでまるでお祭りみたいな雰囲気です。
●カタール館:
出口近くにカタールの女性の衣装や生活用具の展示があり、ベドウィンの衣装にも似ていて興味深かったです!
―【映え写真を撮りたい人に◎】
アシュラカットさんが紹介されていた
●チュニジア館
のほか、
●オマーン館:
美しいイメージ映像をバックに、幻想的な写真が撮りたい方におすすめです。
●トルクメニスタン館:
パビリオン内レストランの絨毯や装飾が可愛い! SNSにアップしている人も少なく、フォトスポットとしては穴場だと思います。
―【ゆっくり休憩したい時に◎】
これから夏本番を迎えますが、大屋根リングの内側のエリアには日差しを遮れる場所がほとんどありません。いざというときのクーリングスポットとして、私はこの3カ所をよく利用しています。
●大屋根リングの下:
天井が高いので風通しがいい! 気軽に座れる椅子もたくさんあって、ちょっとした休憩に便利です。
●<静けさの森>周辺:
冷たいミストを浴びて一息つけます。
●アフリカ料理レストラン「PANAF」:
マーケットプレイスの西側にあり、比較的入りやすく席もゆったり。メニューも頻繁に変わるのでリピートしても毎回違う味を楽しめます
―まだヨルダン館&イタリア館に行けていないし、もう一度観たいパビリオンもたくさん。通期パスを利用して何度も通えるのは関西在住ならではの特権だと思うので、熱中症に気を付けながら今後も通う予定です。
いま狙っているのが、パビリオンごとに販売されているオリジナルTシャツ! なかにはすごく可愛いデザインのものもあるので、今回万博にハマった<記念>にぜひ揃えたいと思っています♪
※オリジナルTシャツ:左上から時計まわりに…サウジアラビア、クウェート、オマーン