Fiore
https://www.fiore-bellydance.com/
TIBC、TheONE…この数年、国内コンペティション(以下、コンペ)ソロ&グループ&フォークロア部門を総なめし、快進撃を続けるFiore(フィオーレ)。「私は天才型ではない」と言い切る彼女が、ベリーダンス×コンペへの挑戦を通して得たものとは?
●ベリーダンスに出会って価値観が変わった!
―運命の出会いは高校二年生の時。
志望校の学園祭でたまたまベリーダンス部のショーを観て、素敵なダンサーさんに一目惚れ! 「この大学に入ってベリーダンスをやりたい」と受験勉強を頑張りました。
念願のベリーダンスをはじめたら、
コンプレックスだった体型やストレート×毛量の多い髪質も褒められることが増え、自分のことを好きになることもできました。
…実は思春期の頃は「痩せているほうがキレイ」「女の子は学歴も仕事もほどほどでいい」etc.と自らの価値観を押し付ける母に反発していた時期も長かったんです。今では母も私のダンスを見て「キレイだね」「めげずに頑張ってるよね」と応援してくれているんですよ。
●正しく頑張れば結果につながる!
―コンペへの気持ちが変化したのは、2018年のTIBCノンプロオリエンタルアンサンブル部門での優勝がきっかけ。ナグワ先生指導のもと、舞踊団の仲間たちと切磋琢磨したことではじめてコンペの<厳しさ>、そして<結果につながる喜び>を知ったんです。
-私は18歳までダンス未経験。運動神経もけっしていいほうではありません。社会人になってダンスをお休みしていた時期もあるし、ベリーダンスを再開してからは自己流でコンペにチャレンジ→動画審査で予選落ちすることもありました。
そんな私でも
頑張り方さえ間違えなければ
<優勝>することができた!
本気でコンペに向き合おうと
この時たてた目標は「いずれは海外の大会で優勝し、世界的に有名なダンサーになる」こと。その前段階として、まずは日本の主要大会での圧倒的優勝を目指してチャレンジすることにしました。
…とはいえコロナ禍で目指していたコンペが延期や中止になったり、動画審査を通らなかったり、入賞や優勝を逃したり。上手くいかないことは今もたくさんあります。
そもそもダンスの評価は好みによるところも大きいので、同じ踊りを見ても審査員によって点数やコメントが全然違うことは多々ある。だから勝っても負けても一回の結果が全てではなく、いくつもの評価をまとめて客観的に分析し、次に活かすことを大切にしています。
●・・直前の大怪我!「ステージに立てる喜び」を実感
―これまでの挑戦のなかでもっとも印象に残っているのは、2019年のTIBCノンプロオリエンタルソロ部門で優勝したときのこと。本選の3週間前、うっかり段差を踏み外して足首を痛めてしまい人生はじめてのギプス生活…一番練習したい時期にまったく踊れなくなってしまったんです。
-踊るどころか歩くことさえ苦労する日々が続いたからでしょうか、本番では「踊れて幸せ」という気持ちがとめどなく溢れてきて…! 「負けてもしょうがない」と結果へのこだわりがなくなり、舞台を楽しもうとした気持ちが、いつもの緊張をかき消してくれました。真剣な顔をして観ている審査員の先生たちを「楽しませたい」「笑ってもらいたい」と心から思い、作った表情ではなく<心から溢れ出てくる笑顔>で踊ることができました。
―また私が怪我をしたとき、同じく本選に臨むライバルでありながらも真っ先にお見舞いのメッセージをくれて、練習を休んでいる間にもできるイメージトレーニングや筋トレの方法を教えてくれたのが、いま6人グループ「Alnair」で一緒に活動するNamiさん。
-Alnairのメンバーはそれぞれ所属スタジオが異なりますが、率直に意見を交換したり協力して作品作りに取り組んだりできる大事な<同志>。彼女たちに出会えたのも、コンペのおかげです!
●ダンス以外でもチャレンジャーでありたい!
-実は今年3月から台湾に拠点を移し、ビジネスでも<世界に挑戦する>という夢に向けて頑張っています!
「まずはやってみよう」「もし失敗しても人生のいい経験として次に活かせる」と、自信をもって挑戦できるようになったのは、コンペのおかげ。良かった時も悪かった時も冷静に振り返って「次にどう活かすか」を考えたり、その後は気持ちを切り替えて次の目標に向かったりetc. <挑戦>することでしか得られない経験を、よりポジティブに捉えられるようになったからだと思います。
今は仕事も忙しいですが、もちろんダンスのほうも<世界一>という目標に向けて挑戦し続けていきます。チャレンジャーとしての私の姿が、いつかダンスに限らず頑張ろうとしている誰かの勇気になれたら嬉しいです!