Exomoods
アラブ音楽のレジェンドやゴールデンエラのスターダンサーたち…ベリーダンサーのツボにハマるイラストTシャツやグッズを次々生み出すアートワーク・ユニット『Exomoods(エキゾムーズ)』。共同制作者であるMimi(ミミ)と Motoka(モトカ)のお二人にその過程を伺うと、ダンスにも通じる<自分らしい作品作り>のヒントがたっぷり詰まっていました!

●出会いから25年以上!好みは同じ&得意分野が異なる二人の共同作業
―【Mimi】
幼少の頃から、
お絵描きが大好きな子供でした!
描いているうちに
その人の気持ちになったり
背景が見えてきたり…
<夢の国の住人>になれるような気がして楽しくて、長年趣味の延長でイラストを描いてきました。
そんな私が描いた似顔絵を、
「面白いね」とフライヤーに採用してくれたのが、ベリーダンサーであり当時同じベリーダンスショップで働いていたモトカちゃん。エキゾチックでオリエンタルなものが好きと好みも似ていて…そんなところから『Exomoods』がはじまりました。

出会ってもう25年以上になりますね。
私はイベントのフライヤー制作を
頼まれることも多かったのですが、
ミミさんが描いていた
ウンム・クルスームのイラスト
をノベルティにしたら大好評で。
2010年頃からTシャツや小物を作って、
ベリーダンスのイベントで
細々と販売するようになりました。
―【Mimi】
イラストを描いているのは私ですが、
ラフスケッチができたら
必ずモトカちゃんに細かく意見を聞き、修正を繰り返します。
私は可愛いものが好きなので、
ついついロマンチックだったり
漫画っぽいテイストになりがち。
そこを格好よく、映えるTシャツにするにはどうしたほうがよいか、2人で試行錯誤を重ねています。
イラストとしては素敵でも、
商品になるかはまた別で…。
あと私たちは好きでも
「ごく一部しか知らないだろう」
みたいな人を、
ミミさんは描きたがることも
多いんですよね(笑)。
―【Mimi】
私たちがイイと思うものと
皆がイイと思うものが
リンクしないことも多くて(笑)。
ほんとはサイーディのおじさんとか
エキゾチックな女性達とか
<誰でもない人>を
もっと描きたいのですが…。
今は音楽も配信や
サブスクが主流かもしれませんが
、私たちはレコードやCDを
<ジャケ買い>してた世代。
ジャケット写真のビジュアルには
大きな影響を受けています。
昔のレコードのジャケットに載ってた
無名のベリーダンサーの写真など
とても好きでしたね。
そもそも私はベリーダンスも、
どちらかというと
そうしたビジュアルから入ったんです。
●一枚の写真から想像を膨らませて…「好き」が熟成して形になるまで
―【Mimi】
イラストは基本鉛筆で。
画材に限らず、家にあるものは何でも使います。
アラブ女性特有の
ふさふさとした<まつ毛>は
一本一本までしっかり描きたいですね。
国内のベリーダンサーさんから
似顔絵を依頼されることも多いのですが、
<まつ毛>は
もちろんしっかり描きます♡


―【Mimi】
「この人を描きたい!」
と思ったら、
まず映画等の動画や写真を
たくさん研究して、
平面ではなく奥行き…
その後ろにある
生活や空気、匂いなどのバックボーンを考えます。
「この人はきっとこうだよね」
「この人はこんな服着て薔薇持ってそう」とか…
もちろんストーリーは自己妄想ですが、
自分たちのなかで
<その人>像ができると
「この人ならこうするかな」
「こんな衣装が好きかな」と、
資料にない情報も
自分なりにイメージを膨らませることができる。結果的に、単なる模写とは違うものが生まれてくるように思います。
―時には、描く前後で
イメージが変わることもあります。
たとえばタヒア・カリオカは最初
素朴な美少女というイメージでしたが、
描いていくうちに
内面に秘めた色気を感じるようになり、
最終的にすごくゴージャスに仕上がりました。

―【Mimi】
大好きな
ナグワ・フォワードについては
研究ばかりで、長い間寝かせています。
ワークショップで
本人にお会いしたこともあるのですが、
まだ一つの完成形にはたどりついていません。
そして
ウンム・クルスームはやはり特別な存在。
今年発表したイラストは
4作目になりますが、
描けば描くほど
彼女の壮大なオーラに
厚みを感じてしまって、
内側まで入っていくのは難しい…。
今まではサングラスや
盛り上がった独特のヘアスタイル、
手に持ったスカーフといった
特徴的なアイコンやシルエットで
捉えているような感覚がありました。
サングラスの内側に存在する彼女の姿は、
実際とは全然違うかもしれません。
でもだからこそ
ワクワクがとまらない!
…この感覚は全ての作品に共通しています♪

写真一枚あれば、
2人で一晩中でもしゃべれますね(笑)。
ミミさんとは知り合った時から
ずっとこんな感じ。
当時はまだYoutubeなどなく
情報も少なかったので、
私たちが入手できる
映像や音源は限られていました。
先生や友達が
アメリカやエジプトなどで
貴重なビデオを手に入れてくると、
スタジオの皆で食い入るように見ては
ああでもないこうでもないと
夢中で語りあっていましたね。
●売れ筋で分かる!ダンサーのトレンドや客層のコア度
―【Mimi】
想像を膨らませつつも、
異なる文化圏の方々を描く上で
「間違った解釈をしていないか」
「失礼にあたらないか」
は常に意識しています。
またイラストのなかに入れる
アラビア語も、
エジプト人の友人や
アラビア語に精通している方に
チェックしてもらうようにしています。
難しいなと思うのが、
受け取り手によって
イメージが異なること。
スターたちは
時代によっても
ルックスが変わるので、
見ている写真や動画が違うと
<その人>と認識されないことも
しばしばあるんです。
とくに私たちは
彼らを<生>で見ているわけではないので、
テレビやドラマで…
動いているスターたちを観ている
エジプト人・アラブ人とは
イメージが異なるように
思うことがあります。
―これまでいろいろなTシャツを作りましたが、
やはり一番人気はウンム・クルスームです。
これは発売当初から人気で、
ダンサーさんはもちろん、
ミュージシャンやカメラマンさん、
お店のスタッフさんなど
幅広い方々に愛用いただいています♪
「売れなくてもいいから作ろう!」
と去年発売したワッハーブTシャツが、
今年に入ってから
急に売れ出したりもしています。
生演奏で踊る機会が増えたり、
ダルブッカやウードなど
アラブ音楽を学ぶダンサーが増えてきた
影響なのかもしれませんね。
「~を歌っている人です」と説明をして
「へぇ!」と買ってくださる方も
たくさんいらっしゃいます。
これが大好きな文化や人を知る
<入り口>になっているのなら、
とても嬉しいです。
―【Mimi】
私たちのTシャツが
広くエキゾチックなものが
好きな人たちに届いたり、
それがベリーダンスを知るきっかけになったりしたら素敵ですよね。
私は足を痛めてしまって
ダンスはもう踊れない(かもしれない)のですが、やっぱりベリーダンスは大好きな世界!
描き続けることで、今後も繋がっていけたらと思っています♪













