Maki
ベリーダンサーを中心とする民族舞踊グループ『OTANTIK BUNKA(オタンティック・ブンカ)』。2024年4月には東京都ヘブンアーティスト認定を受け、公園など公共の場でのパフォーマンスにも取り組む彼らを代表し、リーダーのMaki(マキ)に、文化の懸け橋としての<民族舞踊>活動について教えてもらいました。

●2度目の挑戦で「東京都ヘブンアーティスト」に認定!
―私がはじめて民族舞踊に触れたのは2017年のこと。ユヌスエムレトルコ文化センター主催のトルコ民族舞踊公演があり、トルコやその文化に興味を持っていたベリーダンサーたちがスタジオの枠を超えて集まったのがきっかけです。ベリーダンスやロマダンスの経験はあれど民族舞踊ははじめて…全員がほぼ初心者というところからのスタートでしたが、3か月の猛特訓の甲斐あって本番に臨みました。

―公演後も定期的な練習会は続き、2020年1月に『OTANTIK(トルコ語で「正真正銘、オリジナル」の意) BUNKA(=日本語の「文化」)』として正式に団体化。現在はトルコ民族舞踊だけでなく、アゼルバイジャン舞踊もレパートリーに加わり、現地出身の団体専属講師指導のもと、練習を行っています。
民族舞踊を踊るからには
衣装も<本物>でお届けしたいので、コスチューム類はすべてトルコやアゼルバイジャンの民族舞踊団御用達のアトリエにお願いしています。地域によって異なる衣装の基本は取り入れつつも、スカーフの色や絵柄をアレンジしたりと必ずどこかにオタンティックブンカらしさを取り入れるのが私たちのこだわり。こうしたことが可能なのは、アトリエのデザイナーとトルコ語やアゼルバイジャン語でやり取りできる講師が身近にいるからこそだと思います。
ー2024年4月には、二度目の挑戦にて、念願の<東京都ヘブンアーティスト>認定を得ることができました!
認定を目指したのは、より多くの方の前で私たちの踊りを披露するため。
とくに大道芸は
その日、その場所を
たまたま訪れたお客様と、一緒になって作り上げる<一期一会>のパフォーマンスでもあるので、毎回どんな出会いがあるかなとワクワクした気持ちで挑んでいます。
―<東京都ヘブンアーティスト>のとしての活動以外にも、ありがたいことに自治体のイベントなど公共の場で踊る機会を多くいただきます。
こうした場では、お客さまはトルコやアゼルバイジャンの民族舞踊をはじめて観る方がほとんど。たまたま通りがかった方も多くいらっしゃるので、まず最初にどんな地域のどんな踊りかを分かりやすくご説明したり、お客さまと一緒に踊るダンスタイムを設けたり…どうしたら初見のお客様に興味を持って見てもらえるか/伝わりやすいかといった工夫も欠かせません。最初はMCタイムがちょっぴり苦手なメンバーもいましたが、場数を重ねることで次第に慣れてきたんですよ♪


●群舞ならでは!ベリーダンスとはまた違う魅力と難しさ
―ソロで踊る事の多いベリーダンスに比べ、民族舞踊は<群舞>。
現在は12名で活動していますが、主宰/所属するスタジオがばらばらなうえ、仕事や家事育児で忙しいメンバーも多いので、集まりやすいリハーサル場所&時間帯を確保する難しさはどうしてもあります。
そんななか本番前は毎週のように集まって練習し、衣装はもちろん、足並みや目線、メイクなど揃える過程で、グループしての向上意識や仲間との信頼関係も自然と生まれたように思います。
また私たちのレパートリーのなかには、ジャンプしたり激しくステップを踏んだりしたりするものがたくさん! ベリーダンス暦の長いメンバーでも最初は息があがってしまうほどでしたが、続けていくうちに体力がつき、また体幹がより強くなったり足の使い方への意識が高まったりと、個々のダンススキル向上につながった部分も多くあります。
―何よりの醍醐味は、
民族舞踊を通じて、大好きな国の魅力に触れられること!
「昔トルコ旅行で民族舞踊を見たのを思い出して」「ショーで見た衣装が可愛くて」「群舞の楽しさを味わいたい」など、民族舞踊をはじめた動機や目的はメンバーによりさまざまですが、民族舞踊は生活との結びつきも深いですし、日本と比べると宗教色も強いため、踊りの背景にある文化理解は欠かせません。もちろん学びは必要ですが、その分公的団体にも受け入れられやすく、より深い交流が叶うように感じています。
●相手国の文化を知り、自国の素晴らしさに気付く!ダンス遠征を通して得たもの
―2024年の夏にはトルコ各地の文化に直接触れるため、メンバーと<ダンス遠征>の旅へ。7日間かけて4都市(ブルサ、アンカラ、イスタンブール、カッパドキア)を巡りました。
首都アンカラではメンバーの自宅に伺い、心のこもったお母さまの手料理をごちそうになったり、一緒にキッチンに立って料理の作り方を教わったり…単なる観光ツアーでは味わえない、トルコ人の生活に触れることもできました。


―この旅のもう一つの目的は、
<日本の踊り>をトルコの皆さんにご紹介すること。
・和傘を使ったもの
・桜の曲を使ったもの
・阿波踊り
の3演目を準備して遠征に臨みました。


―なかでも阿波踊りは、
トルコで行われるコンペティションで披露するため、下駄の履き方や基本姿勢を学ぶところから取り組んだもの。本番では太鼓やお囃子の音色に大きな歓声があがり、軽快でありながらも情緒ある日本ならではの音楽はやはりどこの国でも伝わるのだと嬉しかったです。


―トルコでは浴衣姿で街中をパレードする機会があり、「ジャポンヤ(日本人)だ!」と沿道にいる沢山の方がから声をかけていただきました!
日本人であること、日本人としての誇りを強く感じることができたと同時に、気付いたのが沿道の皆さんが日本の踊りを観るのはおそらく初めてということ。私たちのパフォーマンスで日本の踊りや日本そのものへの印象が決まってしまうかもしれない、だから私たちは「もっと日本を深く<知る>必要がある」と気を引き締める機会にもなりました。
―もちろんこれは
私たちが日頃行っている、公共の場での活動でも同じことです。
初見の方の前で踊る機会が多いからこそ、踊りの背景にある<文化理解>を大切に…
日本と大好きな国々との「架け橋」となれるよう、これからもチームで幅広い学びと鍛錬を欠かさず、踊り続けていきたいと思います。













